「お口の健康講座」の講演要旨は以下のとおりです。

演 題: 歯周病は全身疾患だ。

講 師: 原 愼一 先生(医療法人社団伸永会理事長、中野区歯科医師会会員)

近年口腔内細菌が全身の慢性疾患に関わっていることがエビデンスレベルで証明されてきました。
口腔内から歯周病菌が血管内に入り全身の血管壁に進入して血管の慢性炎症を引き起こしている。
その慢性炎症が10年から15年続きますと生活習慣病の症状としてあらわれてきます。

動脈硬化、高血圧、糖尿病、関節リュウマチ、認知症。などの生活習慣病が。
生活習慣病はまさしく生活習慣を改善しなければなおりません。

20年前アメリカの死亡原因1位は心臓疾患でした。動脈硬化の原因はコレステロールだと考えられてきたのでコレステロールをとらないように指導が始まりました。しかしながら10年たっても動脈硬化は減るどころか増加したのです。動脈硬化の原因はコレステロールではなかったのです。

その後研究がすすんで動脈硬化を起こしている菌が同定できるようになりその80パーセントが歯周病菌だということがわかったのです。?歯周病菌が血管内に入らなければ動脈硬化は予防できるのです。
また、、糖尿病になってしまったら医者に行く。医者は血糖値を下げる薬を出す。その薬を一生飲み続ける。?副作用でまた別の薬を飲む。これでは悪循環におちいります。
そして一番重要なのは食事です。糖尿病になったら1日にとれる糖質の量は5gです。
日本人は1日平均270〜300g糖質を摂取しています。糖質制限食を守る糖尿病患者は3割に満たないそうです。?それほど大変なことなのです。そして食事制限を守れない患者さんは悪化の道をたどるのです。医療費が増大するのも納得です。歯周病菌とインシュリン抵抗性の関係は証明されています。歯周病を改善しながら糖尿病も改善できれば一挙両得です。しかも予防も可能です。

現在の死亡原因の上位は生活習慣病です。

生活習慣病の原因が口腔内細菌、とくに歯周病菌が関与していることがわかってきた今日、生活習慣病を予防するのは歯科医師ではないのでしょうか?


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